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革製品の手縫いとミシン縫いの違いや特徴など深く知ってみる!

2023・05・18



前回、手縫いの主なメリットをご紹介させていただきました。

ちょっとおさらいで、


手縫いとミシン縫いでは縫い方が違い、手縫いは途中で糸が切れてしまってもそれ 以上ほどけていきません。


糸が切れてしまっても、縫い直しが綺麗に出来る。


革に縫い目を沈める事(横から見ると革と糸の高さが同じぐらい)ができるので、糸 の擦り切れを防げる。


ミシンよりも太目の糸を使う為、縫い目がデザインの一つとなる。


そして、今回はさらに詳しくご説明したいとおもいます。



手縫いとミシン縫いの縫い方の違い








図で表すとこんな感じです。


まず手縫いは、【1本の糸】の両端に一本ずつ針をつけます。

針2本を使い上から下へ、下から上へと針どうしが入れ替わりながら編むように縫われていきます。これは平縫いという縫い方です。

この縫い方は未だに機械化出来ていません。(たぶん僕の知る限りですが・・・)


◆この縫い方だと、途中で糸が切れてもほどけていきません。

◆縫い目の表も裏も同じように見えます。

◆難点は時間がかかる所です。



次にミシン縫いですが、図のように上糸と下糸にわかれ【2本の糸】で縫われていきます。

説明が難しいのですが、上糸に下糸が引っ掛けて縫われていくイメージです。


◆ミシン縫いはスピードが速いです。

◆縫い目の表と裏が見てわかります。

◆糸が一か所切れると簡単にほどけていきます。

耐久性は?

同じ条件で、手縫いとミシン縫いの引張強度テストをしました。

一回のデータですので、絶対ではないと思いますがおもしろい結果がでました。


〈テスト材料写真〉





こちらの二つでテストしていきます。


〈ミシン縫いテスト画像〉





結果

ある程度の引っ張り荷重で、糸が耐えられなくなり切れて全体的にほどける感じとなりました。

 想定通りぐらいの引っ張り荷重で耐えられなくなったな!と思いました。

〈手縫いテスト画像〉





◦結果

 ミシン縫いの引っ張り荷重をはるかに超え、糸が切れずに革がさけてしまいました。

 想定していた以上の結果にびっくりしました。


◦テスト後の感想

あくまで私の感想ですが、手縫いの縫い方のほうが糸の限界値も上がった気がしました。

革はそんな簡単にさけるものではないので、かなりの力がかかっていると思われます。

手縫いの方が強い!と言われてきて、感覚的にはそうだろうと思っていましたが、ここまで差がつくとは驚きでした。

私も改めて、【革製品の手縫いて素晴らしい】と感動したテスト試験でした。



今回はハンドメイド革製品を製作する中で、最も時間がかかり沢山の職人さんがこだわっている【手縫い】の素晴らしさを、すこしでもお伝え出来たのではないかと思っております。

 特に【耐久性】は、言葉だけでなく目の情報でお伝え出来てうれしいです。


今回の記事で、少しでもハンドメイド革製品に興味をもって頂けたら幸いです。


和歌山県和歌山市で活動しているLEATHER FACTORY THESEUS(テセウス)では、ハンドメイドレザークラフトにプライドとこだわりをもって、私一人ですべての工程を行い革製品製作しております。

主に財布や小銭入れ、ベルトなど受注生産しています。

セミオーダーやフルオーダーもご相談お受けいたします。

ご質問やご相談、製作依頼などお気軽にお問合せくださいませ。


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