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タンナー工場で皮から革への仕事を私が体験した時のお話 その1

2023・07・15




 私はご存じと思いますが、ハンドメイドで革製品を製作しています。

 その中で一番大切な材料が【革】です。

 革製品を製作する上で、革の特性や癖などは製作しながら体験し少しは知識となって活かされています。

 ですが作り手として、もっと革を知る必要がある!と思いました。

 そこで数年前、タンナーさんのお仕事を体験させて頂きました。


 よく雑誌やネットなどでタンナーさんのお仕事を紹介している記事を見かけます。

 でもよくあるのは、皮から革への工程を紹介しているだけで、タンナーで働く職人さんの大変さなどは書かれていないのがほとんどです。

 ですので、私が体験した職人さんの素晴らしさや大変さを革製品製作者だけでなく、革製品をお使いの方々にも知って頂けたら幸いです。


 すべてのタンナーさんのお仕事は経験できませんでしたが、その中で経験させて頂いた工程を、私なりにお伝えしたいと思います。



 まず、革を鞣すタンナーさんといえば栃木、姫路を思い浮かべる方が多いと思います。

 私が生まれ育った和歌山も、昔は革三大地域の一つでした。

 昔は、100以上のタンナーさんがありましたが、今は数えるほどになってしまいましたが、それでも素晴らしい革を製作しているタンナーさんが存在します。

 その中でも、タンニン鞣しに特化した素晴らしいタンナーさんが私を心よく受け入れて下さって経験させて頂きました。



タンナーさんのお仕事を体験


 (※タンナーさんをリスペクトして書いております!)


 私が体験させて頂いたのは冬です。夏と冬で全然違うと思います。

 

 まず、工場に入ったら一番に感じるのが香りです。私は大丈夫でしたが一度一緒に行った方は対応できませんでした。

 薬品の香り、生皮の香りなど色々混ざりあって表現できない香りです。





 こちらが塩づけされた現皮です。

 皮といってもまだ肉も血もついています。

 「冷凍ではないのですか?」と質問しました。

 冷凍にすると皮の質が落ちるらしく、届くとなるべく早めにある程度の工程までしておくそうです。


 これは知って頂きたいから書きますが、冬でもすこしおいて置くだけで発酵し湯気がでていました。香りも数段増します。

 今の若い方たちは見る機会がないかもしれませんが、俗にいうウジ虫がわきます。


 これをまず洗浄するのに、大きなドラムに入れて回転させながら大量の水で洗浄します。

 皮をドラムに入れる時、虫の事や香りの事なんかは言っていられません。

 一枚ずつほぐしながら手で入れていきます。

 職人さんには失礼ですが、ここでもうギブアップを感じた方は多いのではないでしょうか。

 これが本やネットで書かれない本当の大変さと、すぐに痛感しました。


 洗浄が終わると引き続きこのまま毛抜きの工程になります。毛抜きというよりも薬品で毛を溶かすと言った方が分かり易いとおもいます。

 

 ここからは薬品を使うので大変危険です。

 入れる薬品の量は皮の重量で計算していますが、その日の温度、水・お湯の温度、皮の状態をみて見極めます。これは職人さんの長い経験と知識がとても重要です。


 私も職人さん指導のもと薬品を入れる作業をさせて頂いたのですが、沢山種類のある薬品で覚えているのは、まず硫酸!

 液がはねないように丁寧に入れたつもりでしたが、気づけば着ていたカッパのような服の右腕部分はありませんでした。


 そしてギ酸!

 「絶対に顔そむけて嗅がないように!!」と言われていましたが、油断した時に鼻に匂いが来ました。気絶するかと思うほどの刺激で、2~3日鼻がおかしかったのを覚えています。


これだけでもお分かりいただけるように、大変危険な作業です。

でもベテランの職人さんは無駄な動きもなく淡々とこなしているように見えます。


これが私の経験した第一弾です。

次回に続きます。


最後まで読んで頂きありがとうございます。



和歌山県和歌山市で活動しているLEATHER FACTORY THESEUS(テセウス)では、ハンドメイドレザークラフトにプライドとこだわりをもって、私一人ですべての工程を行い革製品製作しております。

主に財布や小銭入れ、ベルトなど受注生産しています。

セミオーダーやフルオーダーもご相談お受けいたします。

ご質問やご相談、製作依頼などお気軽にお問合せくださいませ。


おしゃべり大好きなので雑談もオッケーですよ!お待ちしています!

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